この記事では、仕事用に支給されたPCで私用をこなす際のリスクについて解説します。
日々の忙しさの中で少しでも自分の時間を充実させたいと思うのは自然なことですが、会社から提供されるPCやスマートフォンはあくまで業務専用であり、私的な使用は避けるべきです。
一部の企業では成績が良ければ個人使用を見逃すこともありますが、普通は禁止されています。
もしかすると、監視されていないと思い個人的なウェブ閲覧をしているかもしれませんが、実際には監視されているのです。
この記事でその危険性について詳しく説明します。
職場のインターネット閲覧、どうやって発覚するのか?
職場のデバイスでインターネットを利用すると、画面が見られていなくても閲覧履歴は容易に追跡されます。
多くの人は「見られていなければ大丈夫」と考えがちですが、ログデータが全てを露呈します。
セキュリティチームは、ネットワークに問題が起きた際に、「いつ何を」閲覧していたかを特定する必要があります。
通常は積極的に閲覧データを監視することは少ないものの、不正行為が疑われるときはIT担当者が監視に乗り出すことがあります。
業務外のインターネット使用はトラブルを引き起こす原因となり、疑いを持たれるリスクを高めます。
プライベートブラウジングの履歴を消しても発覚!
ユーザーがブラウザの履歴を削除しても、企業のITシステムにはその記録が残ります。
技術的には、デバイスの履歴を消去しても、企業のサーバーに保存されたデータは消えません。
そのため、履歴を消去したとしても情報が完全には消えず、必要に応じてアクセスされることがあります。.
職場での個人的なインターネット使用が解雇につながることも
職場での個人的なインターネット使用が明るみに出た際の対応について、多くの問い合わせがあります。
一度行われた行為は取り消すことができませんし、状況によっては解雇されることも否定できません。
過去に、ある企業の経営者からインターネットを使った業務怠慢への対処法について相談を受けた経験があります。
私は法律の専門家ではないため、弁護士に相談したところ、最終的に解雇という措置が取られました。
何度も注意しても改善されない場合、懲戒解雇が適用されることが一般的です。ただし、使用時間が短い場合に解雇に至ることは少ないです。
しかし、インターネット使用が原因で重要な情報が漏洩した場合、解雇リスクは大幅に上昇します。そのため、職場での個人的なインターネット使用は避けるべきだと言えます。
職場でインターネットサーフィンを禁止する主な3つの理由
以下、職場でインターネットサーフィンを禁止する主な理由を解説します。
業務外活動を抑制するため
企業は業務時間に対して給与を支払います。
そのため、スポーツ観戦、エンターテインメントニュースの閲覧、レストランの検索など業務と無関係の活動は、給与の対価となる業務時間を無駄にします。
企業は従業員に業務に集中することを望んでいます。
不正アクセスを防ぐため
不正アクセスの検出を効率化するためには、ITスタッフがインターネット使用状況を監視します。
従業員が機密情報を外部に漏らす行為は企業にとって大きな損失となるため、多くの従業員が私的にネットを使用していると、不正アクセスの検出が困難になり、監視作業も複雑化します。
インターネット使用を制限することで、不正行為の特定が容易になります。
ネットワークコストを削減するため
ネットワークの帯域は限られています。従業員が制限なしにインターネットを利用すると、必要以上に帯域を消費し、業務に必要な通信に影響を及ぼす可能性があります。
これはスマートフォンのデータ通信速度が制限される状況と似ており、業務効率を維持するためには私的なインターネット使用を制限する必要があります。
職場で個人的にネットを使ったことが露呈する瞬間
職場で個人的にインターネットを利用する行為がどのように発覚するかについて、具体的な事例をもとに説明します。
多くの従業員が仕事の合間にネットサーフィンをして時間を潰してしまうことは、避けるべき行動です。
特に、暇を感じた時にインターネットの誘惑に負けることは、一般的な人間の弱点ですが、注意が必要です。
トラブル発生時のログ調査
何か問題が職場で発生した際、管理部門はログデータを精査して原因を究明します。
この調査を通じて、従業員の行動が詳細にチェックされ、時には頻繁な無断欠勤や取引先とのトラブルも明らかになります。
特に従業員が長期休暇中に緊急の問題が発生した場合、その対応のために従業員のPCを調査することがあります。
ウイルス感染時の対応
職場で使用されるPCやスマートフォンがウイルスに感染した場合、そのデバイスのログが詳しく調査されます。
疑いが持たれると、関連する全従業員のデバイスログがチェックされ、個人的なネット使用履歴も明らかになります。
セキュリティチームは感染経路を特定し、他のデバイスへの感染拡大を防ぐための措置を講じます。
システムログの定期監査
特に機密データを扱う企業では、システムログの定期的な監査を行います。
銀行や新製品を開発する企業などでは、外部ネットワークとの接続を遮断し、厳しいインターネット使用ポリシーを実施しています。
月次のレポートを通じて従業員のネット使用状況がチェックされ、規定違反が発見された場合は直ちに対応されます。
なぜ職場のPCでのネットサーフィンがバレるのか
職場で支給されたPCやスマートフォンを私用で使用する際には、多くのリスクが伴います。
履歴の検出
職場で支給されたデバイスは常に監視下にあり、個人的なインターネット利用の履歴はほとんど必ず検出されます。
セキュリティチームやIT部門が定期的にログをチェックするため、不適切な利用はすぐに発見されます。
ウイルス感染とその影響
職場のデバイスがウイルスに感染した場合、調査過程で従業員のデバイスログが精査され、個人のインターネット使用履歴も容易に発見されます。
このことから、個人的なサーフィンが原因でウイルス感染が起きた場合、それが職場での信用問題に繋がることがあります。
機密データの保護
特に機密情報を扱う企業では、システムログの監査を定期的に行い、不正アクセスや不適切なインターネット使用を厳しく監視します。
銀行や新製品を開発する企業などでは、外部ネットワークとの接続を完全に遮断し、厳格なインターネットポリシーを施行しています。
規定違反が発見されれば、迅速に対応されます。
これらのリスクを避けるために、職場での個人的なインターネット使用を控え、私用デバイスの利用を推奨します。これにより、職場での問題や疑惑を未然に防ぎながら、プロフェッショナルな業務遂行が可能になります。